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星になったクロロくんへ

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クロロくんへ。

こうして、君にメールを書くのは、久しぶりだね。

君が星になってから、僕は、毎日、夜になると、空を見上げているよ。

でもねぇ、僕の住んでるところは、クロロくんの実家のほうと違って、“都会”、だからさぁ、あんまり星って見えないんだよ。

そろそろ、ちゃんと、宣言通り、星になったかい?

あのさ、ひとつ疑問なんだけど。

クロロくんの葬式に行ったときにね、ほら、葬式とかって、たくさん人もいるし、僕は、例によって、できるだけ、隅っこのほうの席を狙ったわけですよ。

さすがに、クロロくんの葬式で、僕がけいれん起こしちゃうんじゃシャレにならないからさ。ベストなポジショニングをキープしたわけ。

そしたら、式場の係りの人に、別の場所に移されちゃって、ちょっとヤバかった。両隣りも、前も後も人だし、今さら抜けるわけにも行かないし、あー、こりゃ、やべーな、って思ってたよ。

そしたら、なんだか知らないけど、たまたま、みたいな感じで人が動いて、「はいはい、詰めてくださいー」って、窓際の、隅っこの、かなり、いい席に移動できたんだよね。

さすがにあのときはね、『これって、クロロくんがやってくれたのかな?』って思ったよ。あんまりそういうの信じないけど、死んだらしばらく、その辺で、ユーレイになってるって言うじゃん? それかなーって思った。

だとしたら、サンキュー。助かったよ。

それとも偶然かな。サイコロは振れば振るほど、出目の確率は6分の1に近くなる。でも、「次の1回」で、何の目が出るかは、結局、分かんないんだよね。そういう話、よくしたよね。

ユーレイ化せずに、ストレートに星になっちゃったんだとしたら分かんないだろうから、いちおう書くけど、友だち、たくさん来てくれてたよ。

いい友だちだね。みんな、すごく悲しんでたよ。講演会のときのDVDと、あと、君から預かっていた、「脳腫瘍をなめたらアカン」のページのデータとか、その辺、整理して、クロロさんの友だちに送っといたよ。

講演会、リハーサルしたじゃん? 万が一、行かれなくなっちゃったときのために録音しておいたよね。それも、一緒に送っといた。余計なことだったら、ごめん。

ブログとかホームページ経由で、クロロさんが星になったことを知った人もいたみたいだよ。僕のところにメールが来たもん。

「身元確認」ちゃんとしてから、家の場所とか教えておいた。お墓参りに行ったと思うよ。とーちゃんが、駅まで迎えに来てくれたって。

いやー、なんだかんだで、君はずいぶん、俺に貸しを作ってしまったねぇ。利息高いよー、なんて話ではなく。

ありがとう。楽しかったよ。

会って、一緒にホームページ作って、講演会やってさ。面白かったよ。

音声チャットで、何時間も話したよね。やっぱさ、俺らのタイプのてんかん発作の苦しさってのは、なかなか共有できないじゃん? だから、分かってもらえる人がいて、嬉しかった。

相変わらず、僕は、発作を喰らってるよ。意識、飛ぶ気配なし!ガクガクやられちゃってるよ。寸止め、だよ。

発作のあと、クロロさんをチャットで呼び出したくなるよ。僕の画面には、まだ、君のIDが残ってる。ときどき、呼び出し音が鳴るんじゃないかって気がするよ。もっとも、ホントに鳴ったら出ねぇけどね。だって、怖いじゃん。

苦しかった、って言える相手がいなくなっちゃってさ、正直、つらいよ。

っていうか、早く死にすぎだろ!! 全然、計算合わねぇよ。5年生存率がうんたらかんたらとか、さんざん話してたけど、その手前で死んじゃうんだもんなぁ。

クロロくんの「生存カウンター」は『1601日』で止めておいたよ。

ちなみに、今日、文章書いてる俺のカウンターは『934日』だよ。まだまだ、当分、死ぬ気はしないねぇ。

“先に逝った仲間のぶんまで生きる”とか、そういう系の発想、嫌いでしょ? 僕も嫌いだね。死んじゃった人のぶんに、勝手に自分の気持ちを乗せるな、っつーの。

でもね、やっぱ、そう、思っちゃうんだよ。実際は。

だから、ちょっとじめじめしてて、イマイチだけど、そう思わせといて。

発作ガンガン喰らってるときに、やっぱり、君のことが浮かんで、「俺は死んでたまるかコノヤロー」って思うんだよね。あ、でも、これはちょっと方向性違うか。

あとねー、やっぱり、『クロロさんの言葉が好きでした』って人、たくさんいるよ。今でもメールくるもん。

ってか、クロロさんが生きてるうちに直接言ってやれー、と同時に、たまには『jiveさんも』ぐらい書けーーーって、よく分かんない話になっちゃってるけど、まぁ、とにかく、君はカッコいいよ。

クロロくんみたいな言葉の使い方ってのは、僕には到底、マネできないな。なんか、温かみがあるんだよね。

さてさて、君が星になっちゃって、僕はとにかく落ち込んだよ。そりゃ、みんなそうだろうけど。

ホームページもね、もう、止めちゃおうって、何度も思った。もう、書けないよ。画面見るたびに、思い出しちゃうからさ。

そう、思ってたら、ある人からメールが来た。

何回かメール交換してるうちにね、直感した。『3人目だ!!』

ほら、ずっと探してたじゃん、『次の参加者』。

いい人、見つけたよーーー。「そらさん」って人なんだけどさ。僕らのホームページに参加してもらうのに、ぴったりな人だよ。クロロさんに会わせたかったな。

そんなわけで、この『余命宣告.com』は、再始動なのだ!

っていうか、実は、次の講演会の開催も決まったよ。今度の場所は、なんとかホールってとこで、この間、下見してきたんだけど、とにかく、すげーよ。

一緒にやれないのが、ほんとに、残念だよ。講演会、2回、3回やろうって話してたのにね。

また、熱くブチかましてくっからね。

なかなか手紙が終わらないや。

書き終わっちゃったら、何かが終わっちゃう気がして、つらいよ。

この手紙、いつか書かなくちゃ、書かなくちゃ、と思いながら、なかなか書けなかった。でも、今、こうして書いてる。

ありがとう、クロロさん。お互い、病気になったことは、ちょっと運が悪かったけど、でも、君に会えて、ほんとに良かった。

またね、って挨拶は、この場合、なんかちょっと変な感じもするけど、まぁ、なんか、僕らの場合は、それがぴったりな気がするよ。

だから、またね、クロロさん。また、いつか、どこかで会えるといいね。今度は、一緒にスロット打とうぜ。

(jive宇都宮 2008.6.30)

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